お寺あれこれ 8

庭の手入れ
この時期は、庭の苔が野鳥によって、めちゃくちゃににされます。野鳥も苔の中にいる昆虫を探し食べているようです。そのため苔一面を突っつき修正ができなくなるまで細かく掘り起こし、苔を再び植えることができません。新しく苔を買わなくては自然には生える環境ではないのです。ほんとに困っています。農家の方が田や畑の野菜を動物に食べれることを聞きますが、大切にしているものを壊されたり食べらる気持ちが少しわかります。牡丹には2月はじめに寒肥をしましたが、庭の木にもバークと肥をやらなければと思っています。わたしにとって庭での作業や考えごとが楽しみの一つです。歴史ある庭や有名な方が作庭された庭は興味があり、たまに見に行きますが、やはり当山の庭を見ているのがこころが安らぎ楽しむことができます。山門の中の松と中庭の松が葉ふるい病(昆虫が運ぶ細菌)かも知れません。今年枯れるかも、と心配してします。当山には7本あり6本は私住職が剪定をして、大きな松1本だけ造園業者に剪定をお願いしています。芽摘みや古葉をとるのが大変な作業です。おそらくあと2、3年ぐらいです。庭を維持管理することは手間(時間)と経費がかかります。あとのことを考えた庭を造っておけばと後悔が残ります。しかしイングリッシュガーデンも大変な情熱と手間がかかる様子がテレビなどで放送されますが、日本以上に苦労をされるみたいですね。むしろ自分の手で造る意味では日本人以上の個性豊かなものを感じます。私たち日本人とヨーロッパの人々では美的感覚が違うのは当然ですが、美しいものを感じるのは、その庭を造る方のみえない日々の苦労の積み重ねです。いまはしだれ紅梅が咲き見頃です。楽しんでいます。