葬儀・家族葬・直葬5

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葬儀に思うこと5 直葬
直葬とは通夜や葬式を行わず、火葬を行うことです。その内容には経済的な事情や身寄りのない方がやむなく行われましたが、最近では亡くなられた故人の遺志で直葬にされる方が増えています。東京では葬式全体の20〜30%が直葬といわれています。全国平均的では10%程度ではないかとも言われています。当寺でも先般檀家の方で、経済的な理由で通夜葬式が出せず、枕経と最後のお別れのお勤めを住職と奥様と親戚の方3名でご遺体の前で致しました。その後は、役所から連絡を受けた葬儀社により火葬にされました。直葬になる背景には、少子高齢化、組織共同体の弱体化、葬儀費用の負担増、宗教者への不信感などさまざまな事が考えられますが、直葬だからこころがこもってないともいえない。立派な祭壇だからこころある葬式ともいえない。要はこころからのお見送り(お別れ)と供養ができればいいのではないでしょうか、私たち仏教徒とは仏さまの教えが心の支えとなり人生を歩んでいくことができなければなりません。それによりその宗派による儀式作法の意義ある葬送儀礼(葬儀式)になるわけです。今の私たちには「死の自己決定」「葬送の自由」があるわけですから、教会での結婚式も自由であり、葬式は仏式でも自由ですが、生きる上で信仰が心の柱となり基盤とならなければ本当の意味での葬式もわからないのではないでしょうか、個性化が進み無宗教葬、音楽葬、お別れの会、樹木葬等社会の変容と共に新しい葬送の方法は選択できますが、葬儀は人生の締めくくりの儀式であり、仏教的(浄土宗)には浄土での成仏であります。葬式仏教は仏教がその方に生きる指針を与えてこそ意義のある生きたものとなるように思います。私たち住職・僧侶はそれを忘れてはならないと思います。一ヶ寺の住職としては、限られたことしかできませんが、檀家の皆様には機会があるたびに問いかけなければならないと思います。一応今回をもって「葬儀・家族葬・直葬」についてのわたしの思いを終わりとさせていただきます。

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