お寺あれこれ 42

愛宕山と愛宕神社
5月5日 明神峠から2時間ほど歩き愛宕神社へ参拝してきました。途中北山の山々が見え登山を満喫してきました。愛宕神社を参拝すれば、必ず「火廼要慎」と書かれた神札を頂き、自宅の台所に貼る習慣があります。愛宕神社は(京都)火伏せの神として、毎年7月31日夜半から8月1日かけて千日参りで多くの人々が参拝されます。比叡山を下られた若き日の法然上人は、当時三国伝来の生身のお釈迦さまとして、民衆から信仰を集めていた嵯峨の釈迦堂へお参りされています。嵯峨野からは愛宕山へのいくつもの登山道(参道が)あり、山麓の二尊院や尾根中腹にある月輪寺は法然上人ゆかりの寺です。この愛宕神社「白雲寺?」へ法然上人はご参拝されたのでしょうか。一説によると、中国五山に対して、この愛宕山に五山があり、白雲寺、月輪寺、神護寺、日輪寺、伝法寺の五ヶ寺であります。現存しているのが、月輪寺「法然上人霊場」と神護寺です。東山の比叡山は仏教の聖地として隆盛を極めたのに対して、この愛宕山は日本の神道と仏教とが融合した山岳霊場として信仰を高めたようです。伝承によると日本一の天狗の愛宕山太郎坊が住んでいたという、愛宕の本地仏は勝軍地蔵であった為、中世後半には勝軍地蔵と習合して、戦国の武将たちの信仰を集めていたというのです。当時の都から見ると、西北の方角にある愛宕山へ夕陽が沈む景色を見て、平安京の人々は西方極楽浄土に思いを馳せたのではないでしょうか、この愛宕山の山麓に広がる嵯峨野は、当時の民衆の祖霊を送る葬送の地であったようです。今日も愛宕山はよく見えています。この亀岡から愛宕山を見ますと「敵は本能寺」と言って光秀が必勝祈願をした愛宕山と天狗が頭に浮かびます。

 

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