庭の灯籠、蹲、手水鉢、飛び石、古いものには何か味わいを感じるのは不思議なものです。私に目利きがあるわけでもなし、価値も分からないが、見ていあるだけで心が落ち着きます。墓石もそうである。時代によって形や字体が違うからおもしろい、永い年月により墓石も風化し、形が崩れ、苔がつき、それも味わいです。しかし自分が入る歴代墓には、どんな字が彫られるのか、やはり気になるので、友人に頼み、私好みの書体で書いて頂き、その字を石材店に彫っていただいたのである。字も石質や色や刻印の深さにもよるが、其々に味わいが変わってきます。当山の境内墓地にも古いものがあり、ぞれぞれ書体が違うが、その中に美しい楷書で刻まれた墓碑があり、何方の墓なのか、調べると江戸期の学者の末裔の方であるが、掃除の時には、いつも気になっていた、今は後が絶えお参りする方もないのでそっと心の中でお参りしていました。
現在に伝わる庭の置石や敷石は、旧墓石から利用されたものが多いが、当山の庭にも多くの廃材を利用しています。
今年もあと一ヶ月になりましたが、新型コロナ感染拡大が終息することを願い年末の大掃除と新年の準備にかかりたいと思います。お互いに気を付けましょう。