近年、葬式の準備や墓地を契約される方が増えています。これを就職活動に例え、人生の終「つい」の活動として、終活「しゅうかつ」と呼んでいます。団魂世代の方が定年を迎える時代に突入し、様々な形でその方達を対象に商戦が繰り広げられています。この終活ブームは団魂世代だけじゃなく、先が見えない経済不況の中、家族のあり方の変貌もあり、若い世代の方もさまざまな人生を選び、ご自分の終を見据えた人生を考えた方が増えています。この度、浄土宗「浄土宗総合研究所」から『縁の手帖』が出版されましたので、先日の別時念仏会の後に出席された檀信徒の皆様に配布し説明を致しました。
この縁の手帖は、「つながりの中にある生と死」をキーワードに、ご自分の生老病死について向き合い、周囲の方々と話し合いながら、自分らしい旅立ちの準備を目的としています。一般的なエンディングノートとは異なり、浄土宗の教えを生かした教化ツールとなっています。寺院と檀信徒の皆様が極楽往生という死生観を共有し、私たちの生と死が縁「えにし」の中にあることを実感し、ご家族の皆様の縁が深められれば幸いに存じます。