手術台での私「まな板のコイ」
私の体には不整脈の為、ペースメーカーが入っています。今回初めての電池交換の手術を受けました。担当の主治医Drから説明があり、手術は局部麻酔でリード線(心臓に入っている線)はそのまま使用しペースメーカー本体の交換で1時間程度で終わりますよ。とある程度安心して手術を受けたのですが、何かの原因で従来から入っていたリード線が使用できず、新しいリード線を新たに血管に挿入されペースメーカーもなんとか正常に作動し2時間程の手術でした。その後退院の予定であったが、新しいペースメーカーの数値が悪くなり、そのままに放置できない状況のようです。と「主治医Drだけでは判断ができない」とご本人から伝えられた後、心臓外科の責任ある立場の先生から説明を受けました。私もどうすることもできず、先生方に任せるしか方法がないのです。再度手術を受けることを了解しました。今血管に入っているリード線を取り替え適切な位置にやり直す手術です。説明をされたその日の午後1時30分より手術開始、ペースメーカーの入っている所を切開し、新しいリード線を取り替える作業に入られたがリード線が何かに絡まり引き抜くことができず先生方が悪戦苦闘されている様子が聞こえてきますから、このままどうなるのか不安でした。先生からリード線がどうしても前にも後にも動かない状況であることを伝えられ、今入っているリード線をそのままにして、同じ血管に三本目のリード線を入れることに了解してやっとペースメーカーが正常に作動したようですが、ペースメーカーが作動した後、すぐ不整脈が起こるという何とも皮肉な状況でまたしても問題が発生するが、「手術いつまで続くのですか」と先生に問うと「私の限界を感じられたのか」この不整脈は薬で対処するしかないと判断されて手術を終えられました。病室へ戻ったのが18時でした。なんと4時間半の手術で、耳に入ってくることはすべて悪いことですから、複雑な気持ちのそのまま一日を終える。二日ほどが過ぎ、病室に主治医Drが来られたので、何か原因でペースメーカーが正常に働かなかったのか、と訊くと、「私の経験不足で、リード線を損傷したのが原因です。と言われた、ご迷惑をかけ申し訳なかったと詫びられた。主治医Drとは言え、人間である。先生方が最善を尽くされたことには間違いがないはずである。再度感謝の言葉を述べ彼岸中日前日に無事退院しました。